2003/6/18

促成作型キュウリの総括


 6月18日、12月10日に定植した促成作型キュウリの根を引き抜き、栽培を終了させました。今年の例年との変更点は、品種にいわゆるワックス系と呼ばれるときわ研究場の「むげん」を初めて導入し、定植日も10日ほど早くしたことです。また、450坪ハウスの栽植ベッドを1条植えから2条植えに変更しました。

<前期−12〜2月>
 定植後の12月の気候は雪などの曇天が多く、低温・過湿により茎の生長が弱く、細くなってしまいました。側枝を1本だけ伸ばしましたが、ときわ研究場の指導通り、この品種はその後の側枝の出が少ないので、当初より2本伸ばす方がよいと思いました。果形は良好で、収穫初期から長さも平箱出荷するのに充分でした。

<中期−2〜3月>
 昨年まで栽培していた「アンコール8」に比較して収穫量に多少の波がありましたが、果実品質は安定しており、収量もまずまずでした。灰色かび病の発生も例年より少なかったようです(「らくじゃん103」を施用したから?)。

<後期−4〜6月>
 4月末にうどんこ病が蔓延してしまい、一時ダメージを受け収量が激減しましたが、新芽が伸びて秀品率が上がり、なんとか6月18日まで収穫が続きました。5月中旬頃からは450坪ハウスでネコブセンチュウが発生した模様で、1日の反収が200坪ハウスの半分になってしまいました。

 今後に向けての対策としては、以下が考えられます。

  1. 減農薬栽培である「おいしいキュウリ」ブランドで安定的に長期出荷するためには、使用農薬の約半分を占めるうどんこ病のための農薬を省く目的で硫黄蒸散器を導入する。
  2. 乾きやすい土壌条件である450坪ハウスはネコブセンチュウが増殖しやすいため、栽培ベッドの灌水チューブをダブルで設置する。
  3. 今後も促成作型で「むげん」を選択するなら、整枝法を工夫する(新品種導入の可能性も検討する)。

 というわけで、さらなる前進を目指します!とりあえず、半年間休み無く続いた早朝からの収穫作業が明日はないので、ゆっくり眠ります(と言いつつ、サッカーのFIFAコンフェデレーションズカップを深夜観る)。


促成キュウリ最後の姿

 

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