<レース予想>

第46回有馬記念  中山競馬場 芝2500m

レース傾向
1年を締めくくるグランプリレース。今年は「敬宮愛子内親王殿下御誕生慶祝」なる副題までついた。この2年間古馬中長距離界を席巻してきたテイエムオペラオー、メイショウドトウにとっては引退レースであり、最後の決着をつけに来たナリタトップロード、世代交代をもくろむ3歳馬マンハッタンカフェなどが注目されている。

9番
シンコウカリド
最強世代の3歳の代表は実はマンハッタンカフェ(SS産駒に有馬の勝ち馬無し!)ではなくこちら。セントライト記念では実際にマンハッタンに4馬身半差をつけて圧勝。中山芝コースは2着→4着→1着と得意としており、鉄砲実績も<2000>。父シルヴァーホークはあのグラスワンダーと同じで、この産駒は暮れの中山馬場に良績を残している。今年のテイエムオペラオーは初顔合わせの馬に出し抜けを食らうと弱く、「心おきなく引退してください」とこの馬こそが引導を渡す役目。

12番
テイエムオペラオー
この秋は天皇賞(秋)、JCと2着に敗れてはいるが、負けてなお強しの印象。秋天→JC→有馬という王道を3連対という偉業はスペシャルウィーク(一昨年)とこの馬(昨年)しかなく、これは歴史に名を残す名馬の証明。ならば連をはずすことはないだろう。ただし前走JCが激走しすぎてしまった反動が推察され、対抗とした。

8番
テイエムオーシャン
ホットシークレットが逃げ、2〜3番手で楽に追走できる理想的な展開。例年のような荒れ馬場なら1円も要らないが、今の中山はレコードが飛び出すくらいの高速馬場。こういうときは、1600〜2000mのスピード馬が穴を開ける!53キロの恵量も魅力。

13番
メイショウドトウ
天皇賞(秋)はハナに立たされる展開、JCは2コーナーで他馬と激突する不利と、敗因ははっきりしており、今回は少頭数で大外に入ったことから紛れのないすんなりした競馬ができそう。出走馬の中で実際にテイエムオペラオーに先着した実績があるのはこの馬だけだし、少しは押さえる。

馬券作戦
 [単勝]
   10%
 [馬連]
  9−12 30%  8−9 10%  8−12 30%
  9−13 5%   8−13 5%
 [ワイド]
  8−9 10%


<レース結果>

第46回有馬記念  中山競馬場 芝2500m

着順

馬番

馬  名

単 勝

複 勝

枠 連

馬 連

ワ イ ド

マンハッタンカフェ

4

710円

4

290円

1-4

20680円

1-4

48650円

1-4

9640円

アメリカンボス    

1

2560円

       

2-4

1720円

トゥザヴィクトリー    

2

530円

       

1-2

15050円

※結果は主催者発表のものと照合してください。


<反省文>

 あっと驚くダイユウサクから10年、今年の有馬も大波乱の締めくくりとなりました。勝ったマンハッタンカフェは予想範囲としても、誰がアメリカンボスがここで走ると予想できたでしょう?!(複勝ですら25倍もついた) この馬券を獲ったのは、今年世界を震撼させた米同時多発テロに引っかけて買った人くらいではないでしょうか。

 前半スローペース、途中から急に速くなるという乱ペースを作り出した張本人トゥザヴィクトリーも逃げ粘って3着を確保、ドバイ2着の意地を見せました。メイショウドトウ、テイエムオペラオーの引退コンビはその後ろ(4着、5着)。

 そして価値ある6着には3コーナーで最後尾に下がってから再び鬼脚で差してきたテイエムオーシャン。新境地を開拓したこの3歳牝馬は、来年面白い存在になると思います。

 私の◎シンコウカリドは7着。久々が響いたのか道中かかり気味になってしまい、直線ではもう脚が余ってませんでした。次走に期待です。

 さてこうなると今年のJRA年度代表馬はどの馬になるのでしょう?今年JRAのGIを2勝したのはトロットスター、テイエムオーシャン、クロフネ、ジャングルポケット、マンハッタンカフェの5頭。これまでの受賞馬の傾向からして、スプリントGIだけのトロットスター、3歳牝馬GIだけのテイエムオーシャンは真っ先に除外。クロフネは走りのインパクトではNo.1だが、GI1勝はダートでのものだから現在の日本競馬のスタンス(ダート<芝重視)からこれも不利。ということで残ったのはジャンポケとマンハッタン。では[ダービー+JC]対[菊花賞+有馬]はどう評価すればよいのでしょう?この2頭が直接対決したのは菊花賞の1度きりで、この時はマンハッタンに軍配が上がっています。しかしクラシックの格としては菊花賞<ダービーだし、有馬記念よりも国際GIのJCを重視する方が自然という感じもします。よってジャングルポケットが本命となりますが、実はもう2頭有力候補がいるのです。まず、南部杯(地方交流ダートGI)、天皇賞・秋(GI)、香港カップ(国際GI)と多方面でGI3勝したアグネスデジタルです。さらに世界最高峰レースであるドバイワールドカップ(国際GI)2着、エ女杯(GI)1着のトゥザヴィクトリーも、エルコンドルパサー(凱旋門賞・国際GI 2着)がグラスワンダー、スペシャルウィークを抑えて受賞した例を見れば「あり」かもしれません。この他、望みは薄いですがステイゴールド(ドバイシーマクラシック・GIIで世界のファンタスティックライトを敗り、香港ヴァーズ・国際GIで優勝)、テイエムオペラオー(天皇賞・春勝ち、その他GI2着3回)が次点に位置していると思います。さあ一体どうなるのでしょう・・・あなたはどう思われますか?